K-126C
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2016. 8.21 Ver. 3. 0 K-126A、K-126Bの回路図を追加
2016. 4.25 Ver. 2. 0 実際の回路図と製品添付回路図掲載
2015. 8. 9 Ver. 1. 0 公開初版

1 はじめに
 共振周波数を測定するための測定器として、グリッドディップメーターがあります。かつて、アマチュア無線機やアンテナを自作されていた方でしたら、お使いになっていたかもしれません。株式会社三田無線研究所(「DELICA」ブランド)、リーダー電子工業株式会社、トリオ株式会社、共立電気計器株式会社等が国産の代表的なメーカーでした。
 さて、手持ちの共立電気計器株式会社製K-126Cの内部回路図を紛失したため、インターネット上を検索しましたが、見当たりませんでした。そこで、仕方なく現物から回路図を起こしました。
その後、紛失したはずの回路図が出てきました。これらの回路図は微妙に異なります。どなたかのお役に立てばと考え、公開します。

2 K-126Cについて
 仕様を下記に示します。
項目 仕様 記事
周波数範囲 435kHz-220MHz
 Aバンド 黒 435kHz - 800kHz
 Bバンド 茶 800kHz - 1500kHz
 Cバンド 赤 1.5MHz - 3.0MHz
 Dバンド 橙 3.0MHz - 7.0MHz
 Eバンド 黄 7.0MHz - 16MHz
 Fバンド 緑 16MHz - 35MHz
 Gバンド 青 35MHz - 80MHz
 Hバンド 白 80MHz - 220MHz
ABCのコイルについては中間タップ付です。
周波数確度 ±1%以内(500kHz-80MHz)
±2%以内(80MHz-220MHz)
但し、IFバンドは±0.5%以内
水晶発振 水晶発振が可能 FT243型しか使用できません
変調 内部変調(1000Hz ±10%) 及び外部変調切換 イヤホンジャック端子から外部に取り出すことができます。
使用メーター感度 0-100μA DC いわゆるラジケータです。
使用半導体 2SC705 (又は同等品) 1本
2SC430 (又は同等品) 1本
2SK11 (又は同等品) 1本
1N60 2本
RD6A 1本
M8513B 1本
 M8513Bのダイオードはシリコンダイオードのようです。
使用電源 006P (9V) 1個
重量 約500g
寸法 185 × 70 × 50 (mm)
附属品 取扱説明書1部
イヤホーンコード(プラグ付1本)

3 内部回路
 
内部回路図を現物から起こしたのですが、その後説明書添付の内部回路図が出てきました。それぞれ下記をクリックしてください。
  K-126C実際の回路図
  K-126C説明書添付の回路図

 グリッドディップメーターといいながら、発振部はトランジスタです。直流増幅部にFETが使用されています。
 それから、この機種の前身であるK-126AとK-126Bの内部回路図も追加します。
  K-126A回路図
  K-126B回路図

4 構造
 外観や内部の様子は下記のとおりです。
画像 特記事項
1  一式です。このほかに取扱説明書があります。
 本体下部に取り付けるストラップは紛失してありません。
2  本体上部です。
 手前に水晶発振子を取り付けると水晶発振器となります。
3  本体正面と側面です。
4  本体底部です。この穴の部分にストラップがついていました。
5  内部にはベークライトのプリント基板が3枚あり、各種部品が実装されています。  裏蓋は2本のビスで固定されています。
6  ダイヤル部です。デザイン重視のため、他社のディップメータに比べダイヤルが小さくなっています。
 真空管モデル筐体を流用しているため、本体上部にGRID DIP METERの鋳出し文字があります。
7  本体下部のスイッチ部です。真空管モデル筐体を流用したため、中央のスイッチは鋳出しではなく、刻印となっています。
8  高周波特性を確保するため、コイルソケットとバリコン端子は金属板で接続されています。
 中央のプリント基板には、ダイオード整流回路が実装されています。
9  上部の基板には直流増幅回路と低周波発振回路が実装されています。
左下のジャックはφ2.5mmタイプです。奥まった場所にあるので、差込可能なプラグは相当限定されます。
10  コイル内部に実装されている、調整用コンデンサの働きをするねじり配線です。CバンドからGバンドのコイルに取り付けられていました。


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