UIDEボードのLED回路について
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はじめに

 アイ・オー・データ機器製のUIDE-98-98/MUIDE-DVUIDE-DV/MUIDE-66UIDE-133UIDE-133/98UIDE-133/98-Aを使用されている方は少なくないと思います。これらのボードを使用すると内蔵HDDの高速化、大容量化を図ることができ、PC-9821シリーズを使い続けていくためには極めて有用です。
 さて、これらのボードを使用した場合、そのままではフロントパネルのLEDが点灯しないことが知られています。一部のユーザーは、プリント基板上の4pinコネクタに外付けLEDを接続し、使用しています。
 2003年夏に限定販売されたUIDE-133/98-Aでは、プリント基板上に緑色のLEDが搭載されており、HDDの動作に応じて点灯しますが、4pinコネクタに外付けLEDを接続すると十分に発光しません。これは、プリント基板内の回路の違いによります。
 そこで、各基板内の回路と外付けLEDの点灯方法を示すことにします。

LEDの基本
 LEDに電流を流して発光させる場合は、下左図のように直流電源の+極から適当な電流制限抵抗を介して、LEDの+極に接続します。LEDに流す電流は品番や用途によって異なりますが、PCで使用されているものは、概ね10mA程度(5-20mA)です。赤色の場合は10mA(=0.01A)流したときのLEDの端子電圧が1.60V程度ですので、電流制限抵抗の値Rは
   R(Ω)=(電源電圧−1.60)(V)/0.01(A)
となります。計算通りの値の抵抗は製造されていませんので、計算値前後の値の抵抗を使用します。±15%程度違っていても問題はありません。
 さて、上中図に示すように、同じ電流を流しても、LEDの端子電圧は形式や発光色によって異なります。手持ちのLEDで10mAの電流を流したときの端子電圧を実測すると、赤色:1.60V緑色:2.18V青色:3.07Vとなりました。
 つぎに、上右図のように異なった発光色のLEDを並列接続し、抵抗器を介して10mAの電流を流そうとしているとします。図のように赤と緑を並列にすると両方のLEDの端子電圧は等しくなります。赤色の方が端子電圧が低く、1.60Vとなりますが、そのとき緑色LEDには電流が流れないことがこの特性図から判ります。

UIDE-98系のLED点灯回路
 まず、UIDE-98UIDE-98/MUIDE-DVUIDE-DV/MのLED点灯回路を下図に示します。図中、破線で示したD1、D3、D4については実装用プリントパターンはあるものの、実際には部品が実装されていないことに注意してください。
 4pinコネクタCN3にLEDを接続すると、+5V→R9(300Ω)→4pinコネクタCN3→外付LED→4pinコネクタCN3→ATP850UFの75pinの順に10mA程度の電流が流れて発光します。
IDE/E-IDEの規格によれば、+5V→電流制限抵抗→LED→HDDの39pinとするとLEDをHDDのアクセス時に発光させることができます。ここで注意することは、UIDE-98系では、HDDの39pinに電流をシンク(注:吸い込むこと)させているのではなく、ATP850UFの75pinに電流をシンクさせていることです。即ち、ATP850UFは最大4台のATAPI機器に対するアクセス動作を内部で合算し、電流をシンクさせているのです。


UIDE-66のLED点灯回路
 次に、UIDE-66のLED点灯回路を下図に示します。図中、破線で示したD3のプリントパターンはあるものの、実際には部品が実装されていないことに注意してください。
 4pinコネクタCN3にLEDを接続すると、+5V→R95(300Ω)→4pinコネクタCN3→外付LED→4pinコネクタCN3→D1またはD2→IDE39pinの順に10mA程度の電流が流れて発光します。

UIDE-133系のLED点灯回路
 次に、UIDE-133UIDE-133/98UIDE-133/98-AのLED点灯回路を下図に示します。
 UIDE-133系では、UIDE-98系やUIDE-66とは異なり、+5V→R81(300Ω)→D5(緑色LED)→D3またはD4→IDEコネクタの39pinの順に10mA程度の電流が流れて発光します。
 さて、基板上の4pinコネクタに外付LEDを接続すると、外付LEDが点灯する場合とそうでない場合があります。これは、基板上のLEDと外付LEDが並列接続となるため、より順方向電圧降下の小さい方に電流が多く流れ、発光することによります。したがって、基板上の緑色のLEDよりも順方向電圧降下の大きな青色や白色のLEDでは発光しません。緑色の場合は、順方向電圧降下が同等であるため、薄暗く発光します。赤色では順方向電圧降下が基板上の緑色のLEDよりも小さいため、発光します。 
 以上から判るようにUIDE-133系で外付LEDを発光させたいときは、基板上のLEDを撤去すればよいことが判ります。 

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