PC-9821Ra266D30R(G8YKK_X_A2・)の
CPU Clock周波数設定
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2004. 7. 1 Ver. 1. 1 データ追記
2004. 6.25 Ver. 1. 0 公開初版

はじめに

 PC-9821Ra266D30Rを入手しました。最初はオリジナルのまま使用していたのですが、ある日製造番号を見ると「8Y000???A」であり、1998年11月製です。このロットは、容易に高速動作可能であることが知られています。そこで、CPUを差し替えて、実験してみることにしました。
 なお、PC-9821Ra266で製造番号が8Xや8Yで始まるもの以外は、特別な改造をしない限り、Pentium2またはPentium iiiの366MHz動作が上限となります。

PC-9821Ra266D30Rの詳細
 実験に使用したPC-9821Ra266D30Rに関する情報を示します。

形式:PC-9821Ra266D30R
製造番号:8Y000???A(???には数字が入ります。)
M/B:G8YKK_X_A2・
BIOS:0.02
フロントパネルのINTELのマーク:シール(薄いアルミニウムのプレートではありませんでした。)

実験
 PC-9821Ra266D30R(G8YKK_X_A2・)には、CPU Clock周波数設定用のJUMPERが用意されています。このJUMPER設定でCPUの動作周波数を変更することができます。設置位置はPCIバススロットコネクタのフロントパネル側寄りです。

PC-9821Ra266D30R(G8YKK_X_A2・)
CPU Clock周波数設定用のJUMPER
 写真の中の4つ並んでいるのがCPU Clock周波数設定用のJUMPERです。左側からSWの1,2,4,3です。このJUMPERの設定を変え、Initial Test Firmwareの表示をさせたときの状態を調べてみました。
 ITF表示をさせるため、CTRL、CAPS、カナ、GRPHの4つのキーを同時に押しながら起動します。しばらくして、ピピピと音が出たらキーから指を離します。するとピポッと音がして、画面が下記のように表示されます。最初から音がしない場合は、CPU自体が動作していないようです。


Initial Test Firmware (C) NEC 1982,1997


Processor is PENTIUM(R) II

CPU Clock is 266MHz

Resolution is Normal (640x400)


MEMORY 640KB + 96256 KB OK

 JUMPER設定と使用するPentium2/iii/Celeronの種類により、画面の「PENTIUM(R) II」および「266MHz」の部分の表示と起動時の音が変わります。

KatmaiタイプのPentium iiiの場合
 
Pentium iiiSL3FJ(550MHz)を使用して、全てのJUMPER設定を試してみましたが、メモリーカウントが終了した状態で下記のような表示のままフリーズします。
MEMORY 640KB + 96256 KB OK

PentiumIIの場合
 下表は、ロットが
SL2QB(266MHz)の場合です。これ以外のものを使用した場合、そのCPUの定格最高動作周波数を上限とする可変倍率または固定倍率で動作するようです。
JUMPER
1243
動 作
周波数
ITFでの表示 起動状態
Processor CPU Clock
- PENTIUM(R)II (表示無) CACHE ERROR (ピー音)
333MHz PENTIUM(R)II 333MHz 正常起動
- (表示無) (表示無) ピピピという音もせず起動しない
266MHz PENTIUM(R)II 266MHz 正常起動、(出荷時設定)
233MHz PENTIUM(R)II 233MHz 正常起動
200MHz PENTIUM(R)II 200MHz 正常起動
166MHz PENTIUM(R)II 166MHz 正常起動
- (表示無) 133MHz CACHE ERROR (ピー音)
- (表示無) (表示無) ピピピという音もせず起動しない
333MHz PENTIUM(R)II 333MHz 正常起動
- 最初から起動音および画面表示がなく、CPUの冷却ファンも回転せず
266MHz PENTIUM(R)II 266MHz 正常起動
233MHz PENTIUM(R)II 233MHz 正常起動
200MHz PENTIUM(R)II 200MHz 正常起動
166MHz PENTIUM(R)II 166MHz 正常起動
133MHz PENTIUM(R)II 133MHz CACHE ERROR (ピー音)
 
 「CACHE ERROR」の場合は、下記のような画面となり、「ピー」という連続音が鳴り続けます。

Initial Test Firmware (C) NEC 1982,1997


Processor is PENTIUM(R) II

CPU Clock is

Resolution is Normal (640x400)


MEMORY 640KB + 96256 KB OK

CACHE ERROR

Celeronの場合 
 下表は、ロットが
SL2WM(300MHz)の場合です。これ以外のものを使用した場合、CPUの固定倍率が5.5以下であれば、66MHz×固定倍率で動作するようです。
JUMPER
1243
動 作
周波数
ITFでの表示 起動状態
Processor CPU Clock
300MHz INTEL(R)
CELERON(TM)
300AMHz 正常起動
300MHz INTEL(R)
CELERON(TM)
300AMHz 正常起動
300MHz INTEL(R)
CELERON(TM)
300AMHz 正常起動
300MHz INTEL(R)
CELERON(TM)
300AMHz 正常起動、出荷時のJUMPER設定
300MHz INTEL(R)
CELERON(TM)
300AMHz 正常起動
300MHz INTEL(R)
CELERON(TM)
300AMHz 正常起動
300MHz INTEL(R)
CELERON(TM)
300AMHz 正常起動
300MHz INTEL(R)
CELERON(TM)
300AMHz 正常起動
300MHz INTEL(R)
CELERON(TM)
300AMHz 正常起動
300MHz INTEL(R)
CELERON(TM)
300AMHz 正常起動
-     未確認です。
-     未確認です。
-     未確認です。
-     未確認です。
-     未確認です。
-     未確認です。


Celeronの場合 
 下表は、ロットが
SL3WQ(633MHz)の場合です。これをIO・DATA社のPK-P2A667NXに取り付けた上で、SLOT1に挿しました。
JUMPER
1243
動 作
周波数
ITFでの表示 起動状態
Processor CPU Clock
      未確認です。
633MHz (表示無) (表示無) 正常起動 
      未確認です。
633MHz (表示無) (表示無) 正常起動、出荷時のJUMPER設定
      未確認です。
      未確認です。
      未確認です。
      未確認です。
       未確認です。
633MHz  (表示無) (表示無) 正常起動
-     未確認です。
633MHz  (表示無) (表示無) 正常起動
-     未確認です。
-     未確認です。
-     未確認です。
-     未確認です。

DeschutesタイプのPentium2の場合
 下表は、ロットが
SL2S6およびSL2S7の場合です。これ以外のものを使用した場合、そのCPUの定格最高動作周波数を上限とする可変倍率または固定倍率で動作するようです。
JUMPER
1243
動 作
周波数
ITFでの表示 起動状態
Processor CPU Clock
366MHz (表示無) (表示無) 正常起動
333MHz (表示無) (表示無) 正常起動
300MHz (表示無) (表示無) 正常起動
266MHz (表示無) 266MHz 正常起動、出荷時のJUMPER設定
233MHz (表示無) 233MHz 正常起動
200MHz (表示無) 200MHz 正常起動
- (表示無) 166MHz CACHE ERROR (ピー音)
- (表示無) 133MHz CACHE ERROR (ピー音)
- (表示無) (表示無) CACHE ERROR (ピー音)
- 最初から起動音および画面表示がなく、CPUの冷却ファンも回転せず
- 最初から起動音および画面表示がなく、CPUの冷却ファンも回転せず
- 最初から起動音および画面表示がなく、CPUの冷却ファンも回転せず
- 最初から起動音および画面表示がなく、CPUの冷却ファンも回転せず
- 最初から起動音および画面表示がなく、CPUの冷却ファンも回転せず
- 最初から起動音および画面表示がなく、CPUの冷却ファンも回転せず
- 最初から起動音および画面表示がなく、CPUの冷却ファンも回転せず

 
KlamathタイプのPentium2の場合
 下表は、ロットが
SL2HCSL2HDの場合です。これ以外のものを使用した場合、そのCPUの定格最高動作周波数を上限とする可変倍率または固定倍率で動作するようです。
JUMPER
1243
動 作
周波数
ITFでの表示 起動状態
Processor CPU
Clock
- PENTIUM(R)II (表示無) CACHE ERROR (ピー音)
133MHz PENTIUM(R)II 133MHz 正常起動
300MHz PENTIUM(R)II 300MHz 正常起動
266MHz PENTIUM(R)II 266MHz 正常起動、出荷時のJUMPER設定
233MHz PENTIUM(R)II 233MHz 正常起動
200MHz PENTIUM(R)II 200MHz 正常起動
166MHz PENTIUM(R)II 166MHz 正常起動
133MHz PENTIUM(R)II 133MHz 正常起動
- PENTIUM(R)II (表示無) CACHE ERROR (ピー音)
133MHz PENTIUM(R)II 133MHz 正常起動
300MHz PENTIUM(R)II 300MHz 正常起動
266MHz PENTIUM(R)II 266MHz 正常起動
233MHz PENTIUM(R)II 233MHz 正常起動
200MHz PENTIUM(R)II 200MHz 正常起動
166MHz PENTIUM(R)II 166MHz 正常起動
133MHz PENTIUM(R)II 133MHz 正常起動

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