D5270の解像度設定
アクセスカウンター
[PC/AT互換機関係インデックスに戻る]  [トップページに戻る]
2012.11. 4 Ver. 1. 0 公開初版

1 はじめに
 外観が大変綺麗な富士通製の法人向けコンパクトデスクトップD5270のJUNKが\2,480で販売されていました。MEMORYや光学ドライブ、CPU、HDDも全て付属しているとのことでしたので、速攻で購入し復活させました。
 この機種はチップセットがインテル G31 Expressであるため、グラフィックの解像度設定で、しないでも良い苦労をすることになりました。
 以下、その顛末を示します。

2 D5270の概要
 このPCの標準的仕様概要は下記の通りです。オプションの組み合わせによって大変多くのバリエーションがあります。
 入手した機体は、型名がFMVDB2A0C1であり、CPUはCeleron430で、最下位の性能でした。下表では
紫色で示します。
シリーズ名/品名/構成 Dシリーズ(コンパクト型)
FMV-D5270
標準構成
OS
(いずれか1つを選択)
Windows Vista Business 正規版
Windows Vista Home Basic 正規版
Windows Vista Business 正規版&ダウングレードサービス
CPU インテル
Core2 Duo
インテル
Pentium
インテル
Celeron
E8500
(3.16GHz)
E8400
(3GHz)
E7300
(2.66GHz)
E2200
(2.20GHz)
E1400
(2GHz)
430
(1.80GHz)
キャッシュメモリ
(CPU内蔵)
2次 6MB 3MB 1MB 512KB
チップセット インテル G31 Express
システムバス
クロック
FSB/メモリバス 1333MHz/800MHz 1066MHz/
800MHz
800MHz/800MHz
メインメモリ 標準/最大 標準1GB/最大4GB  (PC2-6400 DDR2 SDRAM DIMM CL6)
拡張メモリスロット
[空き]
2[1]



グラフィック
アクセラレーター
チップセットに内蔵/ATI Radeon HD 2400 PRO
ビデオメモリ 最大250MB(メインメモリと共有)(Vistaモデル)/
最大128MB(メインメモリと共有)(Vista&DGモデル)
(グラフィックカード選択時)256MB(ATI HyperMemory)
解像度
(ドット)
/
発色数
800×600 1677万色
1024×768 1677万色
1360×768 1677万色
1280×1024 1677万色
1440×900 1677万色
1600×1200 1677万色
1680×1050 1677万色
1920×1200 1677万色
標準搭載LCD
(解像度、発色数)
 -
フロッピーディスクドライブ なし / 3.5インチ(3モード720KB/1.2MB/1.44MB)
ハードディスクドライブ 80GB / 160GB / 320GB  (7200rpm、Serial ATA/300)
CD/DVDドライブ なし  / DVD-ROM(厚型/薄型) / DVD-ROM&CD-R/RW(薄型) /
スーパーマルチ(厚型/薄型)
オーディオ機能 チップセット内蔵High Definition Audio バスコントローラー
+ High Definition Audio コーデック
スピーカー なし
通信 LAN 1000BASE-T/100BASE-TX/10BASE-T準拠、Wakeup on LAN対応
セキュリティチップ なし/TCG Ver1.2準拠




フェ

ディスプレイ (標準構成時)
  アナログRGB ミニD-sub 15ピン×1

(グラフィックカード選択時)
  デジタルディスプレイ  (DVI-I準拠、HDCP対応)29ピン×1
  アナログRGBミニD-Sub 15ピン×1  (DVI-VGA変換アダプター×1添付)
シリアル RS-232C D-SUB9ピン×1(16550A互換)
パラレル セントロニクス準拠 ECP/EPP対応 D-SUB25ピン×1
キーボード/マウス PS/2準拠 ミニDIN6ピン×2(キーボード用×1、マウス用×1)
USB USB 2.0準拠 4ピン×6(フロント×2、リア×4)
LAN RJ45×1
オーディオ マイク端子、ヘッドホン端子(フロント)、ラインイン端子、ラインアウト端子(リア)
SATA SATA×2(標準デバイスのみ搭載可能)
スマートカードスロット 1[1]/(カスタムメイドでスマートカード選択時)1[0]
拡張スロット[空き]
PCIスロットサイズ/長さ×幅
(標準構成時)
  PCI(ハーフ)×2[2]/176mm×107mm

(グラフィックカード選択時)
  PCI Express x16 ×1[0]
  PCI(ハーフ)×1[1]/176mm×107mm
ベイ FDD専用ベイ[空き] 1[1]/(カスタムメイドでFDD選択時)1[0]
5"ベイ[空き] 1[1]/(カスタムメイドでCD/DVD選択時)1[0]
内蔵3.5"ベイ[空き] (厚型DVDドライブ選択時)1[0] / (FDD選択時)2[0]
キーボード 日本語キーボード(109Aキー)添付
マウス PS/2スクロールマウス標準添付/USB光学式マウス/USBレーザーマウス
電源 電源/周波数 AC100V±10%(ACアウトレット付)、50 / 60Hz+2%-4%
入力コンセント 平行2Pアース付(2P変換プラグ添付)




通常消費電力 Vistaモデル 約50W 約44W 約45W 約47W 約45W 約42W
Vista&DGモデル 約50W 約44W 約46W 約47W 約45W 約42W
最大構成での
消費電力
Vistaモデル 約185W
Vista&DGモデル 約182W
定格電流/最大消費電力
(本体のみ)
7A/約553W(約328W)
電波障害対策 VCCI Class B
省エネ法に基づく
エネルギー消費効率
2007年度基準
Vistaモデル j区分
0.00056
(AAA)
j区分
0.00053
(AAA)
j区分
0.00060
(AAA)
j区分
0.00076
(AAA)
j区分
0.00080
(AAA)
j区分
0.0017
(AA)
Vista&DG
モデル
j区分
0.00056
(AAA)
j区分
0.00052
(AAA)
j区分
0.00060
(AAA)
j区分
0.00076
(AAA)
j区分
0.00081
(AAA)
j区分
0.0017
(AA)
外形寸法
(W×D×H)
89×338×332mm(縦置時)、
179×338×344mm(縦置用フット装着時)、横置可
質量 約6.9kg
温湿度条件 温度10〜35℃/湿度20〜80%RH(動作時)、
温度-10〜60℃/湿度20〜80%RH(非動作時)
(ただし、動作時、非動作時とも結露しないこと)
サポートOS Windows Vista Enterprise SP1 正規版
Windows Vista Business SP1 正規版
Windows Vista Home Basic SP1 正規版
Windows XP Professional(SP2以降)
注2: 本解像度をサポートしたディスプレイでのみ使用可。ディスプレイによっては正しく表示されない場合がある。
注3: 表示モードについては、接続するディスプレイとの組み合わせにより表示できない場合がある。接続するディスプレイがサポートしている表示モードを確認の上、接続すること。

3 D5270の問題点


 D5270の第一の問題点は、
内蔵グラフィックスの解像度設定ができない場合があることです。これは、チップセットのインテル G31 Expressに起因するものです。
 最初にWindowsXPをインストールして起動したところ、1920x1080で表示できませんでした。そこで、ドライバを確認するとインストールされていませんでしたので、インテルのHPからG31 Expressのドライバをダウンロードしインストールしました。それでも、VGA出力切換器経由だと1920x1080で表示できませんでした。
 さらに、
(1)MonInfoでDTDの取得
(2)DTD Calculatorでカスタム解像度の作成
を行い、チップセットドライバを書き換えました。しかし、プログラムを終了したときに、画面下部のタスクバーが表示されなくなるなど、不具合が生じただけでした。
  注:ネット上で入手可能な解像度関係レジストリ書き換えツール
     MonInfo  DTD Calculator

 D5270の第二の問題点は、PCI-Expressソケットのないものがほとんどであることです。元々、ビジネス用に販売されているものであるため、ライザーボードにはPCIソケットが二つあるものが最も多く流通しています。このような場合、PCIグラフィックボードを新たに安価に入手することが困難です。一方、PCI×1,PCI Express×1のものはあまり多くありません。購入するときは、後日の追加投資をよく考えて判断する必要があります。
 各条件下での設定可能解像度を示します。モニターは、三菱電機のRDT222WLMです。なお、モニターが変われば設定可能解像度も変わります。
解像度 640
x480
800
x600
1024
x768
1280
x1024
1360
x768
1440
x900
1600
x1200
1920
x1080
1920
x1200
初期設定時(リカバリー直後)                  
  VGA直接接続 × ?
VGA出力切換器経由 × ?
チップセットドライバーインストール後                  
  VGA直接接続 ?
VGA出力切換器経由 × ?
チップセットドライバー書き換え後                  
  VGA直接接続 ?
VGA出力切換器経由 × ?
PCI ビデオボード                  
  VGA直接接続  
VGA出力切換器経由  


4 終わりに
 解像度が思い通り設定できないPCは初めてです。PCの立ち上がり時にモニターから受けた表示可能解像度信号とグラフィック側の出力可能解像度の共通項で初期設定されるようです。
 ネット上で入手可能な解像度関係レジストリ書き換えツールで設定すると、画面下部のタスクバーが表示されなくなり、スタートボタンが表示されなくなり、電源を切ることもできなくなります。

[PC/AT互換機関係インデックスに戻る]  [トップページに戻る]