TS-251B
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2024. 5.19 Ver. 1. 4 動作したメモリの追加(ADTEC DDR3L 1866MHz 4GB)
2024. 5. 6 Ver. 1. 3 TS-251、TS-251Aのデータ追記
2020. 3. 5 Ver. 1. 2 動作したメモリの追加、TS-251Dのデータ追記
2020. 2.22 Ver. 1. 1 書式編集とTS-251Dのデータ追記
2020. 2.11 Ver. 1. 0 公開初版

1 はじめに

 QNAP社のNASを以前から複数機種使用しています。そろそろ、大容量のNASを導入しようと考え、深い考えもなしにTS-231Pを購入してしまいました。購入してから気づいたのですが、この機種は安価であるものの、メモリの追加ができないばかりか、全文検索のアプリケーションQsirchが使用できません。どうしてもQsirchを使いたかったため、上位機種のTS-251Bを購入する羽目になりました。NASを購入予定の方は慎重に予算と目的をしっかりと検討して下さい。また、流通在庫やオークションで旧機種を入手するときも同様です。
 TS-251Bを導入した結果を結論から言うと下記のとおりです。
(1) TS-251Bでは、高価なSODIMM DDR3L 1866MHzが指定されているが、実際にはDDR3L 1600MHzでも普通に動作する。DDR3は動作しない。
(2) QNAP社のNASを購入するなら4GB以上のメモリが搭載できる機種にする。そうでないと全文検索ソフトウエアであるQsirchが使用できない。
(3) よってTS-251Bでは、より多くのソフトウェアをインストールし、機能アップを図るのであれば、安価で入手性の良いDDR3L 1600MHzのメモリを8GB以上搭載すると良い。スピードを重視するなら、DDR3L 1866MHzのメモリを8GB以上搭載すると良い。
(4) TS-251Bの搭載可能メモリは公称最大2×4GB8GBであるが、実際には2×8GB16GBが可能。(このページ最下部に動作したメモリを紹介しています。)

2 TS-251Bの概要
 TS-251Bは、家庭用ハイエンドに位置づけられているQNAP製のGiga対応NASです。搭載するHDDSSDは、ユーザーが自由に選択できます。
 下表で空欄は不明です。判れば追記します。
(1)ラインナップ
 
類似したモデルがあり、間違えないよう気をつける必要があります。
型番 TS-251D-2G
(TS-251D-4G)
TS-251B-2G
(TS-251B-4G)
TS-251A-2G
(TS-251A-4G)
TS-251+-2G
(TS-251+-8G)
TS-251-1G
(TS-251-4G)
備考
1 価格(円) 61,350
(無し)

41,000
(81,600)
34,000
(無し)
44,800
(無し)
41,030
(無し)
64,800
(無し)
2019/6の参考値
2020/2の参考値
2020/3の参考値
2 発売時期 2020/1/21 2017/12/1 2016/10/14 2015/9/3 2015/2/5
3 システムメモリ
(最大値)
2GB
(8GB)

【16GB】
2GB
(8GB)
【16GB】
2GB
(4GB)
【16GB】
2GB
(8GB)

【16GB】
1GB
(8GB)

【16GB】
標準
(標準)
【 】非公式だが可能
4 Qsirch
(○)

【 】

(○)
【○】

(○)
【○】

(○)

【○】
×
(○)

【○】
全文検索ソフトウェア、QTS4.3以降で動作
2GBで動作(△)、4GB以上実装で快適動作(○)
(2)TS-251B等の仕様
 下記はTS-251シリーズの仕様比較表です。間違えないよう購入してください。
項目 TS-251D-2G
(TS-251D-4G)
TS-251B-2G
(TS-251B-4G)
TS-251A-2G
(TS-251A-4G)
TS-251+-2G
(TS-251+-8G)
TS-251-1G
(TS-251-4G)
備考
1 フロントパネル
システム仕様
1 CPU Intel Celeron
J4005
dual-core
2.0GHz processor
(burst up to 2.7 GHz)
Intel Celeron
J3355
dual-core
2.0GHz processor
(up to 2.5 GHz)
14nm Intel Celeron N3060
dual-core
1.6GHz processor
(up to 2.48GHz)
Intel Celeron
J1900
quad-core
2.0 GHz processor
(up to 2.42 GHz)
Intel Celeron
J1800
dual-core
2.41GHz processor
(burst up to 2.58GHz)
2 CPUアーキテクチャ 64ビットx86
3 グラフィックプロセッサ Intel
HD Graphics 600
Intel
HD Graphics 500
Intel
HD Graphics
Intel
HD Graphics
4 浮動小数点演算ユニット
5 暗号化エンジン ×
6 システムメモリ 1x2GB(1x4GB)
SODIMM
DDR4
2400MHz
1x2GB(1x4GB)
SODIMM DDR3L
1866MHz
1x2GB(1x4GB)
SODIMM DDR3L
1600MHz
1x2GB(2x4GB)
SODIMM DDR3L
1333/1600MHz
1x1GB(1x4GB)
SODIMM DDR3L
1600MHz
7 標準
最大メモリ

【実際】
1×2GB(1x4GB)
8GB(2×4GB)
16GB 2×8GB
1×2GB
8GB(2×4GB)
16GB 2×8GB
1×2GB
8GB(2×4GB)

16GB 2×8GB
1x2GB
8GB(2×4GB)

16GB 2×8GB
1x1GB
8GB(2×4GB)

16GB 2×8GB
8 メモリスロット 2×SODIMM
DDR4-2400
2×SODIMM
DDR3L-1600/1866
2×SODIMM
DDR3L
2×SODIMM
DDR3L-1333/1600
2×SODIMM
DDR3L-1333
9 フラッシュメモリ 4GB(デュアルブートOS保護) 512 MB(デュアルブートOS保護)
10 ドライブベイ 2 x 3.5インチ SATA 6Gbps
11 取付可能ドライブ 3.5インチベイ:
3.5インチSATAハードディスクドライブ
2.5インチSATAハードディスクドライブ
2.5インチSATAソリッドステートドライブ
6Gb/s or 3Gb/s
12 ホットスワップ対応
13 M.2 SSDスロット PCIeアダプターの
オプション
PCIeアダプターの
オプション
× × ×
14 SSDキャッシュアクセラレーション サポート
メディア
1 Photo/Music/Video Stations
2 iTunes サーバー
3 HybridDesk Station
4 DLNAメディアサーバー、AirPlay、Chromecast
5 Download Station(BT/Magnet Link/HTTP/FTP download)
接続
1 ギガビットイーサネットポート RJ45 ×1 RJ45 ×1 RJ45 ×2 RJ45 ×2 RJ45 ×2
2 10ギガビットイーサネットポート オプションのPCIe拡張カード導入で可 × × ×
3 ジャンボフレーム
4 PCIeスロット 1×PCIe
Gen 2(x4)
1×PCIe
Gen 2(x2)
× × ×
5 USB 2.0ポート 3 3 0 2 0
6 USB 3.0ポート 2 2 3 2 3
7 USB 3.1Gen2ポート オプションのPCIe拡張カード導入で可 オプションのPCIe拡張カード導入で可 × × ×
8 IRセンサー
(RM-IR004)

(RM-IR004)

(RM-IR002 & MCE)

(RM-IR002 & MCE)

(RM-IR002 & MCE)
9 HDMI出力 1
HDMI 2.0
1
HDMI 1.4b(最大3840 x 2160 @ 30Hz)
1
HDMI 1.4b(最大3840 x 2160 @ 30Hz)
1
(最大1080p)
1
HDMI 1.4b(最大3840 x 2160 @ 30Hz)
10 オーディオ入力 × 2 x 3.5mmマイクジャック(ダイナミックマイクのみ) 1 x 3.5mmマイクジャック(ダイナミックマイクのみ) × ×
11 オーディオ出力 × スピーカー、3.5mmラインアウトジャック(アンプ用またはヘッドホンアンプ用)
アラームブザー
スピーカー、3.5mmラインアウトジャック(アンプ用またはヘッドホンアンプ用) × ×
外形等
1 外形 タワー
2 LEDインジケーター 電源/ステータス、LAN、USB、HDD1-2
3 操作ボタン 電源、リセット、USB自動コピー
4 寸法(高さ x 幅 x 奥行) 168 × 105
× 226 mm
168 × 105
× 226 mm
168.5 × 102
× 225 mm
168.5 × 102
× 225 mm
168.5 × 102
× 225 mm
5 重量(正味) 1.48 kg 1.53 kg 1.53 kg 1.28 kg 1.28 kg
6 重量(総) 2.58 kg 2.63 kg 2.61 kg 2.32 kg 2.32 kg
その他
1 動作温度 0 - 40℃(32 - 104°F)
2 相対湿度 5 〜 95% RH非結露、湿球:27℃(80.6°F)
3 電源装置 65Wアダプター、AC100-240V 65Wアダプター、AC100-240V 65Wアダプター、AC100-240V 60Wアダプター、AC100-240V 60Wアダプター、AC100-240V
4 電力消費量 HDDスリープモード 8.08 W 8.08 W 7.9W 10.56 W 10.28 W
動作モード、通常時 15.25W 23.66 W 16.22 W 16.01 W 19.22 W
5 ファン 1 x 7 cm(12V DC)
6 動作音 16.7dB(A) 17.3dB(A) 18.3dB(A) 15.4dB(A) 15.4dB(A)
7 システム警告 ブザー ブザー ブザー ブザー ブザー
8 Kensington
セキュリティスロット
ファイルシステム
1 内蔵ハードドライブ EXT4
2 外付ハードドライブ EXT3、EXT4、NTFS、FAT32、HFS+
exFAT(オプション)
EXT3、EXT4、NTFS、FAT32、HFS+
exFAT(オプション)
EXT3、EXT4、NTFS、FAT32、HFS+ EXT3、EXT4、NTFS、FAT32、HFS+
exFAT(オプション)
EXT3、EXT4、NTFS、FAT32、HFS+
ネットワーキング
1 ポートトランキング / リンクアグリゲーション
2 ネットワークサービス検出(UPnP & Bonjour)
3 仮想LAN(VLAN)
4 ネットワークインターフェイスに基づいたサービスバインディング
暗号化
1 AES 256ビットボリュームベースの暗号化
2 AES 256ビットのフォルダー暗号化
3 外部ドライブの暗号化
4 ハードウェア暗号化エンジン ×
スナップショット保護
1 スナップショット ○(最大1024) ○(最大1024) ○(最大256) ○(最大256)
ストレージ管理
1 RAID復旧
2 オンラインRAID容量拡張
3 オンラインRAIDレベル移行
4 RAID 1/RAID 0/JBOD ○/○/○ ○/○/○ ○/○/○ ○/○/○ ○/○/○
5 シングルディスク
6 グローバルホットスペア
7 ストレージプール
8 SSDキャッシング
9 iSCSIターゲット
10 iSCSI LUNスナップショット/バックアップ
11 シンプロビジョニングボリューム
仮想化
1 Container Station
2 Virtualization Station
(NASのRAM
≧2GB)
3 Linux Station
(NAS の RAM ≧ 4GB)
4 VMware Ready × × × ×
5 Citrix対応 × × × ×
6 Microsoft Hyper-Vの互換性 ×
7 ブロックレベルのiSCSI LUN
8 スペース再利用
9 ストレージプラグ&コネクト
(iSCSI & CIFS)
特権
1 ドメインコントローラ
2 共有フォルダーレベルACLサポート
3 Windows ACL
4 CIFS/SMB、AFP、FTP、およびWeb File ManagerのサブフォルダーACLサポートによる高度なフォルダー権限
5 Microsoft Active Directory(AD)認証
6 LDAPサーバー&クライアント
バックアップ
1 リアルタイムリモートレプリケーション(RTRR)
2 RTRR最大ジョブ数 400 400
3 リモートレプリケーション
(rsync)
4 クライアントバックアップソフトウェア:NetBakレプリケーター(Windows)
5 USBワンタッチコピー
6 外部ドライブボリュームラベルサポート NTFS NTFS NTFS NTFS NTFS
7 Apple Time Machineサポート
ソフトウェアアプリケーション
1 アラート通知 (Email、SMS)
2 保存期間とファイルタイプフィルターによる、CIFS/SMBおよびAFPからファイルを削除するためのネットワークのごみ箱
3 Wake on LAN(WOL)
4 電源オン/オフのスケジュール設定(15種類の設定)
5 Qtier × ×
6 仮想スイッチ
7 SMB最大バージョン 3 3
8 SNMP(v2 & v3)
9 USBプリンター(最大3台)
10 Telnet & SSHログイン
(管理者のみ)
11 Qsirch
(NASのRAM 上段:購入時 
下段: 4GB以上増設時)




×
Qsirchは2GB以上あれば動作するが、実際には4GB以上のRAMが必要
12 Syslogサーバー&クライアント
13 アンチウイルス
オプションのMcAfee Antivirus利用可能
アンチウイルス
サービスあり
14 VPNサーバー
(PPTP + OpenVPN + L2TP)

最大クライアント:100 + 100 + 100
15 myQNAPcloudリモートアクセスおよびファイル共有)
16 Third-party Cloud Storage Amazon Glacier, Amazon S3, Azure Storage, Google Cloud Storage, HKT Object Storage, OpenStack Swift, WebDAV Amazon S3/Glacier、ElephantDrive、Google Drive、Microsoft Azure
17 iOSとAndroid用のモバイルアプリ Qfile,Qmusic,
Qphoto,Qvideo
Qfile、Qmanager、Qphoto、Qmusic、Qnotes、VMobile、Vcam、Qremote
監視
1 QVR Pro
2 カメラの最大数(QVR Pro) デフォルト:8
最大:128
(オプションライセンス購入)
デフォルト:8
最大:128
(オプションライセンス購入)
デフォルト:8
最大:128
(オプションライセンス購入)
3 Surveillance Station
4 カメラの最大数
(Surveillance Station)
デフォルト:4
最大:5,000以上(オプションライセンス購入)
デフォルト:2
最大:32(オプションライセンス購入)
デフォルト:2
最大:32(オプションライセンス購入)
デフォルト:2
最大:40(オプションライセンス購入)
デフォルト:2
最大:32(オプションライセンス購入)
5 iOS と Android 用のモバイル監視アプリ Vmobile Vmobile Vmobile Vmobile Vmobile
6 監視ローカルディスプレイ ? ?
7 ライブビュー用最大USB Webcam(QUSBCam2アプリ)、MJPEG形式 2
(最大1280x960、5FPS)
2
(最大1280x960、5FPS)
共有容量
1 ユーザーの最大数 4096 4096 4096
2 ユーザーグループの最大数 512 512 512
3 共有フォルダーの最大数 512 512 512
4 最大同時接続数(CIFS) 800 800 800
対応言語
1 言語 英語、ドイツ語、フランス語、イタリア語、スペイン語、ポーランド語、スウェーデン語、デンマーク語、ノルウェー語、フィンランド語、ロシア語、日本語、韓国語、オランダ語、チェコ語、繁体字中国語、簡体字中国語、トルコ語、ハンガリー語、ルーマニア語、タイ語、ポルトガル語/(ブラジル)、ギリシャ語


3 外形

ケンジントンロック→

スピーカー→




7cm冷却ファン→
倒立表示です。
電源レセプタクル
←USB2.0×2   
1GBイーサネット USB3.0
←HDMI
←LINE OUT
←MIC2
←MIC1
←RESET穴
PCIe
左側側面には放熱穴があります。
フロントパネルとの境界にスライドロックがあります。
                         ↓

上面です。





フロントカバーを取った状態です。

正面内部右側にはSODIMMの2連ソケットがあります。




放熱穴があります。
右側側面に、クラウドキーが表示されています。↑














← 筐体カバーをあけるときのロック/解除位置が表示されています。

4 分解
 早速分解です。
内  容 コメント
1 分解に当たっては、まず、AC電源ケーブルやLANケーブルを外し、HDDトレイを抜き取ります。
HDDトレイは最初に何らかの印をつけ、1か2かを確実に区別できるようにします。そうでないと左右逆に挿入することになり、最悪データを失います。
2 HDDはNAS用のWD_REDが良いのですが、高価なので、WD_BLUEWD40EZRZとしています。10ヶ月以上使用していますが、特に問題なく使用できています。
3 大きいほうのカバー底面のガイドキーをアンロック位置まで後方にずらします。
4 カバーが取れました。
右がフロントパネル側です。
左のリアパネルには70mm角のファンが付いています。
5 上の画像とは左右が逆転しています。
右下はPCI-eスロットです。金具の問題から専用のものしか取り付けることができません。
6 HDDトレイを抜き取ったところです。右側にSODIMMを2枚取り付けられるソケットがあります。購入時は画像のように2GBのSODIMMが取り付けられていました。
QSirchを使用するため、4GBのSODIMMを2枚取り付けました。
DDR3L 1866MHzのSODIMMが指定されていますが、実際には下記が使用できました。
DDR3L 1866MHz PC3L-14900 2GB×1
DDR3L 1866MHz PC3L-14900 4GB×2
DDR3L 1866MHz PC3L-14900 8GB×2
DDR3L 1600MHz PC3L-12800 2GB×2
DDR3L 1600MHz PC3L-12800 4GB×1
DDR3L 1600MHz PC3L-12800 4GB×2
高価な指定品以外が使えることは朗報です。


下記は16GB時のシステムステータスです。
7
8
実際に長期間動作したDDR3Lメモリを示します。

まず、元々購入時に付属していたものです。
DDR3L 1866MHz/PC3L-14900S 2GB
DDR3L 1866MHz/PC3L-14900S 8GB
2枚で16GB動作しました。
DDR3L 1866MHz/PC3L-14900S 4GB
2枚で8GB動作しました。
DDR3L 1866MHz/PC3L-14900S 4GB
2枚で8GB動作しました。
DDR3L 1866MHz/PC3L-14900S 4GB
2枚で8GB動作しました。
DDR3L 1600MHz/PC3L-12800S 2GB
2枚で4GB動作しました。
DDR3L 1600MHz/PC3L-12800S 2GB
2枚で4GB動作しました。
DDR3L 1600MHz/PC3L-12800S 4GB
2枚で8GB動作しました。

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