1 はじめに 初めてNASを使用して以降、いくつかの発見がありました。多少の参考となるよう、まとめてみました。 2 NASの購入上の注意点 NASはネットワーク直結型の記憶装置で、ネットワーク上の各PCからドライブとして利用することができます。データを共有することができ、大変便利です。NASには重要なデータを記録することと多数のPCから同時にアクセスされることがあるため、入門機以外はHDDを2台以上内蔵し、同じデータを2台のHDDに記録してデータ保全信頼性を高めたり、4台のHDDにデータを分散記録して高速動作と高いデータ保全信頼性を両立したものもあります。 このようなNASを実現するのに、 @Linuxなどにより専用に作成したOSを用いたもの APCにWindowsベースのOSを用いたもの があります。@はOSがフラッシュROMに記録されており、一部機種を除き、自分でOSそのものを弄ることはできないため、自由度が低いのですが、その分安定して動作します。また、中古で入手したときにOSが消去されているということがないため、安心です。一方、Aは高信頼のPCにOSを組み込んだ形式であり、中古入手の際、OSが消されていることもあります。付属のOSが無い場合は購入しないほうがよいでしょう。 3 NAS使用上の疑問 さて、NASに内蔵された2台のHDDに同じ内容を書き込むことによって、データ保全の信頼度向上を図ることが行われています。いわゆる、ミラーリング、RAID1と呼ばれる方式です。2台のHDDの一方のデータが失われても他方のデータを元に復旧させることができる仕組みです。この概念は周辺機器メーカーのカタログにも図解されており、ご存じの方も多いと思います。 ここで、RAID1構成でデータが失われたとき、実際にどうなるのかを示した情報はあまり眼にしません。そこで、実際に体験した内容を下記にQ&A方式で示します。なお、NASの構成方法はいくつかあり、全てのNASで以下のような挙動をするとは限りません。以下は、QNAP/iEi/Princeton社のNASで経験したものです。
NASの方式によっては、内蔵の各HDDの管理情報(確保した容量やRAID0、RAID1、JBODのどの方式でHDDが使用されているかなど)を本体側のフラッシュRAMに記憶しているため、HDDとRAMの組み合わせが揃って初めてデータを読み書きできます。このことを知らずに、NASに重要データを書き込んだのち、HDDを別保存し、NAS本体は売却した方がいましたが、データを取り出すことができなくなってしまいました。注意が必要です。
4 特記事項 以上は、特定メーカーのNASの挙動であり、他のNASで同様のことが起こるとは限りません。くれぐれもご注意下さい。 [NAS関係インデックスに戻る] [トップページに戻る] |