![](ATR7-304.png) |
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1960年代に日興電機工業株式会社が1000馬力級ディーゼルエンジンの2.5kVAオルタネータ制御用に使用していたゲルマニウムトランジスタです。同社は半導体は製造していませんでしたので、新電元の2SB212(同社ハウスナンバーはH15B)にシールを貼り、使用していました。シールには、Power Transistor、NIKKOのロゴマーク、ATR7-304と3段書きされています。手持ち分のシールを一部剥がしてみましたが、2SB212などの印字はありませんでした。シールの書式は当時の新電元2SB212等と全く同じですが、メーカー表示はNIKKOです。
サイズはTO-3より一回り大きいです。BE端子先端は電線用穴の開いた板状になっています。
シリコントランジスタとは異なり、VEBOが-40(V)もあります。また、ゲルマニウムなので、漏れ電流が盛大に流れます。BE間の抵抗をテスターで測るとほぼ短絡状態に見えます。
2SB212や2SB206、新電元のハウスナンバートランジスタであるT20A6は八重洲無線のアマチュア無線機FT101のDC-DCコンバータ部分に使用されてもいました。 |