RDT141Xの修理
アクセスカウンター
[LCDトップに戻る]  [トップページに戻る]
2021. 9.20 Ver. 1. 2 カウンタ再開
2010.11. 8 Ver. 1. 1 カウンタ廃止
2004. 2. 9 Ver. 1. 0 初版公開

1 はじめに
 三菱電機製の液晶ディスプレイRDT141Xを入手し、修繕して使用しています。このディスプレイはPC-9821シリーズにとってとても使いやすいディスプレイです。なぜならば、最低水平同期周波数が24.8kHzであるからです。
 さて、このディスプレイには欠陥とも言うべき部分があって、映らないRDT141Xを中古で入手できると幸せになれるかもしれません。


2 RDT141Xの定格
 RDT141Xの定格は下記の通りです。
1 形  式 RDT141X
2 定  格 アナログ入力
3 画素ピッチ 0.27825mm
4 最大表示色 26万色
5 最大輝度 200cd/平方メートル
6 コントラスト比 150:1
7 視野角 水平±50度、上20度、下50度
8 最大解像度 1,024×768ドット
9 走査周波数 水平 24.8〜60.2kHz / 垂直 56.0〜85.1Hz
10 コネクタ ミニD-sub15ピン(Macintosh用変換アダプタ付属)
11 本体サイズ (幅×奥行き×高さ) 376×160×358mm
12 重  量 約4.5kg
13 外   観
外観はごく一般的なものです。

3 RDT141Xの不具合点
 JUNKで購入したRDT141Xは、時々しか電源が入らないと言うことでした。店頭で通電試験をお願いしたところ、1回だけ映りその後は全く映らなくなってしまいました。頭の中では修理見込みありと判断し、映らないということで安価に購入しました。ちなみに、他の店頭のRDT141Xも同様の現象でした。
 持ち帰り、早速調査したところ、電源スイッチの容量が設計上不足しているため、電源スイッチが導通不良になり、液晶が動作しないことがすぐに判りました。スイッチの負荷に大容量の電解コンデンサがあるため、スイッチを操作するたびに大電流が流れてしまいます。これが故障原因でした。
 原因が判ったので、部品さえあれば修理はすぐにできるのですが、プリント板用プッシュ−プッシュスイッチはパーツショップでもまず入手できません。仕方がないのでプッシュ−プッシュスイッチであることを利用し、A接点とB接点を入れ替えました。本来、プッシュして押しボタンが凹んでいればON、飛び出していればOFFなのですが、入れ替えたためにプッシュして押しボタンが飛び出していればON、凹んでいればOFFとなりました。実用上は全く差し支えないため、これで常用しています。
問題の電源スイッチです。
分解したところです。
スイッチ部分が見えます。
電源スイッチのアップです。
画像の通り、華奢なプッシュ−プッシュスイッチです。こんなスイッチで2A以上の直流電流を開閉しているのですから故障してもおかしくありません。
修理はスイッチを一旦取り外し、180°向きを変えて取付直しただけでOKでした。

4 まとめ
 安価にLCDディスプレイが入手できて満足です。実は、この他にも2台入手していますが、そのときの経験からはつぎのようなことがいえます。 
  1. アナログ入力のものを選ぶ。(ディジタル入力タイプはビデオボードが限定されます。特に、PC-9821シリーズ用の場合、ディジタル出力のビデオボードの選択肢はほとんどありません。)
  2. ACアダプタタイプではなく、電源内蔵型を選ぶ。(電源内蔵型ならACアダプタを購入しなくてすみます。LCD用のACアダプタ単体は入手困難です。また、あっても高価です。逆に、12V3A程度以上のACアダプタがあれば予め購入しておくのもよいでしょう。)
  3. TFTタイプを選ぶ。(中古の場合、バックライトの輝度が低下しているので、TFTタイプを選ぶ方がよいでしょう。)

[LCDトップに戻る]  [トップページに戻る]